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☆おしりの迷信リスト☆ |
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1.冷え、辛いもの、お酒が好きな人はおしりの病気になりやすい | トップへ戻る | |
体が冷えること、おしりを冷やすことがおしりの病気の原因になるとは思えません。 冬に肛門疾患が増加するのは寒くなったことにより、運動不足や水分不足になり便秘、硬便となるからです。北海道の人はおしりの悪い人が多いでしょうか。そんなことはありません。 局所的におしりを冷やすことが、もともと悪いおしりの症状を悪化させることはあるかも知れませんが、おしりを壊す原因とはなりません。これらのことは要するに病気のある人がムリをするなと言うことだと思います。 辛いものがお尻を壊すということはありません。エスニックフーズのように極端に辛いものは口で辛いと感じるように、お尻の皮膚でも「辛い」と感じるのです。 肛門に味覚はありませんので、ヒリヒリして痛く感じるのです。それが肛門疾患になったということではありません。 朝昼晩とキムチを食べる韓国人に肛門疾患が特に多いという訳ではないことからもそれは明らかです。飲酒もアルコールが肛門疾患の直接原因でもありません。 アルコールによる血管の拡張作用により一時的に症状が増悪するだけです。強いお酒を飲むロシア人やワインの本場、フランス人に肛門疾患が多くないことが証明でしょう。 |
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2.和式トイレはおしりの病気になりやすい | トップへ戻る | |
和式トイレは洋式トイレに比べてお腹が自然に圧迫されるため腹圧がかかり易くなります。過度の腹圧がお尻を壊すことはありますが、短い時間で 排便が済めば特に問題はありません。 | ||
3.女性はおしりの病気になりにくい | トップへ戻る | |
女性は男性よりおしりの病気になる可能性はむしろ高いかも知れません。女性は女性ホルモンにより肛門疾患の一番の原因である便秘の方が多いのは事実です。
また妊娠、出産により過剰な腹圧がかかることも原因になります。 疾患別にいいますと肛門裂創は若い女性に多い病気ですし、産前産後の痔核、肛門裂創もよくある病気です。痔瘻は男性の方が圧倒的に多い疾患です。 |
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4.コドモはおしりの病気にならない | トップへ戻る | |
赤ちゃんには乳児痔瘻が発生しますし、こどもにも肛門疾患はみられます。生まれてからすぐ便秘の子もみえますし、幼児、小児の便秘、硬い便による肛門裂創はありふれた病気です。 肛門裂創に付随して出来る見張りいぼ(肛門のヒダ状の膨らみ)を気にしてお母さんが連れてくることがよくあります。また、肛門周囲皮膚炎、直腸脱、小児外痔核もあります。 | ||
5.トイレでは長便所をして便を全部出した方がよい | トップへ戻る | |
全く反対です。そもそも便が全部出ることはないのです。排便をして「あーすっきりした」と思ってもそれは直腸の便の70%位が出たに過ぎません。長く座っていてもそれで腸が特別に動いてくれる訳ではないので無意味なことです。 無用な腹圧をかける長便所が最もお尻に悪いことは論を待ちません。 | ||
6.うんちをたくさんする人はおしりの病気になりやすい | トップへ戻る | |
うんちが沢山でるということは 食物線維を沢山とっているということでして、これは誠に良いことです。排便回数が多いのも別に異常ではありません。 | ||
7.便秘はおしりに悪いので下剤を飲むべきだ | トップへ戻る | |
下剤を飲む前にしなければいけないことがあります。正しい排便管理ですが、生活習慣、食生活、水分摂取、運動などを行っても改善しない場合に 下剤の使用を考えます。 | ||
8.おしりの病気は手術しても治らない | トップへ戻る | |
そんなことは絶対ありません。技術をもった専門医がきちんとした手術を行えば絶対に再発はしません。巷のそういう噂は専門でない医師が手術をしたためと、当然排便管理がなされていないからです。 | ||
9.出血していなければおしりの病気じゃない | トップへ戻る | |
痛み、脱出も充分な症状です。痔核はある程度進みますと出血よりも脱出の方が主な症状になります。 | ||
10.痛みがなければ軽症なので医者にゆかなくてよい | トップへ戻る | |
脱肛のベテランさんは「脱肛しても戻せば困らないので来なかった」と言って痛くなってどうしようもなくなってから初めて受診されます。痛みを生ずる前の出血、脱出だけでも十分立派な症状です。ご家族がおしりから血が出たり、脱肛するといったら心配ないよというでしょうか。受診を勧めるはずです。直腸がんなどは痛みがでるようでは病状はかなり進んでいます。痛みがないことを受診しない理由にするのは危険です。少しでも症状があれば早く専門医を受診するべきです。
日本の健康保険制度は皆でお金を出し合って運悪く病気になってしまった人を助ける世界でも稀有なシステムです。早く受診すれば少ない医療費で治せるのに放置して多額の医療費を浪費してしまい、重病の人にお金が回らなくては困ります。 もし、自分がその立場になったら困るでしょう。重症にして受診することこそ余程「社会的に恥」なのです。つまり、健康保持、早期治療は自分だけの問題でなく、社会全体の問題なのです。 |